ミゾちゃんコラム#2 「お前誰だよ!」版権パチスロ台で声優がオリジナルと違うとイライラしない?

耳から入る情報は大事、というお話

僕は2004年ぐらいにパチスロをするようになった。
きっかけは某ホールの社員になったことだ。
社員として店に出る以上、台の仕様を把握しなければならない。
そのために身銭を切って他所のホールに出向いた。これがパチスロをするようになったきっかけである。

 

で、当時は4号機の時代。
ちょうどゴールドXが例のネタのせいでアレだった時期なんだけども、その当時から版権台というのはとっくに存在していた。
『スロッター金太郎』とか『旋風の用心棒』とかね。
『スロ金』は言うまでもなく前身の『サラリーマン金太郎』の後継機種である。


[画像転載元:P-world]

少し前の版権パチスロ台は、声も含めてオリジナル準拠だった

オリジナルの声優がパチスロも担当してると嬉しいよね

この当時、パチスロの題材となる版権作品は大抵、こういう硬派なものばかりだった。
それから2年ぐらいして、地元に戻った僕が狂ったように打っていたのが『巨人の星』だ。
Bタイプ規格の台だったと記憶している。

『巨人の星』は液晶非搭載で、メインリールの左右に演出用の大きなリールが存在していた。
各種発展演出は、このリールに依存するんだけど、これがバカみたいに面白かったのである。

その面白さの一翼を担っていたのが、声優の存在だ。
アニメ版『巨人の星』のキャストがパチスロでも続投しており、星飛雄馬役に古谷徹、星一徹役に加藤精三。
ちゃんとアニメの中で活躍したキャラと、声とが合致していて様々な演出に“音”として違和感なく溶け込んでいた。

この本物感というか、オリジナルを踏襲している感覚が、余計に僕を熱中させたのである。

 

 

 

それからこの時期のホールには初代『北斗の拳』も大量に導入されていた。

もちろんこちらも登場するキャラクターのボイスは大抵がアニメ版でも起用されていたキャストである。
ケンシロウ役の神谷明、ラオウに内海賢二、ジャギには戸谷公次……いずれもアニメを観てきた世代を強く意識し、ユーザーに取り込もうとした努力が見て取れる。

たかが音、たかが声ではないのだ。
そういった版権台を打つ際には「もう終了したあの作品のあのキャラの声が聴けるから」という理由で、サンドの貸し出しボタンを押す輩なんて、僕だけではなかったはず。

音という要素を大事にして、集客につなげるようにした当時の各メーカーの開発陣の苦労は、賞賛に値する。

「お前誰だ!」馴染みのキャラが声変わり。音の要素が別方向に進化する昨今

「よく聞いたら別人!」みたいなことも増えてきた

さて。ここからが本題と言うか、得意の悪口である。
翻って昨今の版権台はどうだろうか。

オリジナルキャストを起用せず、あのキャラ、このキャラ。「みんな声が全然違うじゃん」って台が少なくないような気はしまいか。
僕がこの手の「あ、もうオリジナルキャストを完全に無視しやがったな」と強く感じるようになったのは、最初に出た『牙狼』のスロットだったかなぁ。

CGモデリングは登場人物に乗せてるのに、声がみんなして違う、と。
「こういう些細な部分に神さまが宿るんですよ!」と、強い憤りを感じたものである。

このような経験、みんなもあるんじゃないだろうか。
「あ、声が違う」と気づく瞬間と言うか。僕はそこに気づくと一気に冷めてしまうタイプなのだ。
写メ見て「可愛いやん」と思って実際会ってみたら全然見た目が違う女が立ってた、というか。そういう感覚に陥ってしまのだ。

 

そしてこれはここ最近、もはや版権台だけに限らない話になってきている。
NETの『モグモグ風林火山』の主人公、モグ玄なんていつの間にか全然別人が声をアテるようになっちゃったし、それをだ~れも気づいてないのも腹が立つ。
そんなだからおめえ、リオちゃんすら不細工なコスプレイヤーにすげ替えられちまったじゃねえか!

誰が打つんだあんなもん。

前述のように、パチスロとは言え音は重要な武器になるのである。
版権台でキャラの声がオリジナル。それだけで打つ奴はいるのだ。
それなのに今は、そっち方面での音はかなり軽く思われている。ではどんな音に注力しているのか。
たかが2000枚ぐらいのフラグが確定したときに鳴る、バカが考えた楽器から出そうな、シマの注目を浴びるようなアホくさくてうるさいだけの音。これだ。

僕はセブフラすらやりすぎだと思っていたのに、今や「明らかに真瞳術チャンスの告知音に引っ張られてますよね(笑)」と言いたくなるような、鳴って恥ずかしいレベルの告知音が犇めいている。

こないだ『シャア専用パチスロ』でAT入っただけなのに信じられない音量でバカ告知音が鳴り響いたときは心底驚いた。しかも1000枚しか出ないでやんの。気が狂っているとしか思えない。
シャアだって、そんな音聞きたくないと思ってるはずだ。

筐体だけじゃなく音まで装飾過多、今のパチンコ・パチスロに美学なし

まあ音だけでなく、今は筐体デザインも光の演出の方面でも、出玉の伴わない派手さをメーカーも競い合っている。そのせいで筐体そのものの値段も高くなっちゃってね(笑)。本当に面白い業界だと思う。

ただ、何かしらの要素をゴテゴテ付け足すってのは、幼稚園児でも出来ることなのだ。
新しいデザインは常にシンプルな形をしている、というのは僕の敬愛する美術家の言葉だけど、引き算で物を考えられないメーカーの中の人。結構多いんじゃないかと思う。

変な光と音でユーザーをバカにした出玉しか出さない台と、シンプルで素直な挙動に沿った、慎ましい出玉を供する台。どっちが安く作れて、どっちがウケるだろう。
もしもそれが版権台であれば、ここに世界観という概念も出てくる。

いい加減、世界観を無視した、冒涜レベルの台を作っている場合じゃないのではないだろうか。

4 件のコメント

  • 激しく同意です
    昔は良かったって言ったら懐古厨とか言われるけど、今の台は演出過多で打つ気が失せる物ばっかりですよね…

  • 面白かったです。

    遊戯としてのパチスロの、勝ち負けを越えたところにある、熱き魂の片鱗を感じました。

    • お褒めにあずかり恐縮です;
      でも本当に、ちょっとしたこだわりを出すだけで面白さが跳ね上がる台が作れると思うんですけどね。
      そこのこだわりが軽視されてるのは悲しいです……。

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